産後の腰痛
女性にとって、出る産後の腰痛というのも、非常につらい腰痛の一つです。
出産後の腰痛における注意事項としては、「恥骨結合の分離」というのがあります。
骨盤は、妊娠時に大きく緩んでしまいます。その上、出産時に、骨盤に大きな負荷がかかることにより、恥骨結合の部分に、障害がでる可能性もあります。この症状が出た場合、専門病院の超音波検査で、診断が可能ですので、必ず早めに受診してみてください。
出産後は、骨盤の後方にある、左右2ヶ所の関節、「仙腸関節」にも、大きな負荷がかかります。妊娠・出産で、関節が緩んでしまい、バランスが取れなくなり、腰痛の原因となってしまうことがあります。これは、関節部分を安定させることで、症状を和らげることが可能です。
出産で、骨盤の底にある筋肉が緩んでしまうことがあります。そのため、エクササイズや治療によって、緩みを改善させないと、失禁(咳やくしゃみ)や、慢性的な腰痛に悩まされることになりかねません。
出産後、赤ちゃんをだっこしたり、おんぶしたりして、無理な姿勢をせざるを得ないということもあります。これが、腰痛や肩凝り、頭痛の原因になってきます。
出産したお母さんの体が、妊娠前の状態に戻るためには、約6〜8週間、かかるとされています。この時期は、体力や筋力が低下している時期でもあり、赤ちゃんを抱いたりしたりすると、姿勢に無理が出て、腰に負担がかかってしまうため、特に注意が必要です。
上記の説明のように、出産後の母体には、相当な負担がかかります。なんの対処もしないで、出産を繰り返してしまうと、筋肉、靭帯、関節に、「退行性の変性」や、仙腸関節の骨化が起こる可能性もあります。以下のことを心がけ、母体をケアすることをおすすめします。
1.専門家の指示のもとで、専用のベルトで安定させるという方法があります。これは、恥骨結合や、仙腸関節に問題がある場合、有効です。
2.骨盤の筋肉のエクササイズ
3.赤ちゃんの抱っこやおんぶを、無理な姿勢ではやらない
4.運動を適度に行う
5.骨盤が歪んでいるうちに、専門機関で適切な治療を受ける